◆あらすじ◆
ビリーたち若者5人はウェストヴァージニア州のフェアレイクの町で行われるハロウィンの音楽祭に向かっていたところ、謎の男に襲われて、その結果、謎の男と共に留置所に入れられる。その謎の男、メイナード・オデッツは指名手配中の殺人犯だった。メイナードは自身の手下である「子供たち」が自分を助けに来ると嘯く。相手にしない保安官たちだったが、突如、町中が停電して連絡がとれなくなり、それとともに町中で次々と人が殺されていく。
◆感想◆
「クライモリ」(2003年製作)シリーズの第5弾。
従前からの3人の怪物の親玉として謎の男・メイナード(ダグ・ブラッドレイ)が加わり、留置所に囚われたメイナードを助けるために食人鬼たちが次々と殺人を犯していく展開となっており、これまでとは一風変わったストーリーになっていました。
3人の怪物はただ人を殺すだけの殺人鬼でなく、頭脳的に行動しており、町の通信塔を倒して電話を使えなくし、その上で配電所を襲撃して町を停電させ、留置所を孤立させます。このあたりが他の作品と差別化していて良かったと思います。
しかし、本作では3人の怪物たちがメイナードに使われる立場になっていて、下っ端のような扱いになっているのは残念に思いました。
本作ではアンジェラ保安官が中心となって生き残った人々を守る正義感や責任感の強い好人物なのですが、3人の怪物たちの行動が全てを上回っていて、アンジェラに不利に向いていきます。
殺人シーンは多彩になっており、様々な方法で惨く人を殺していきます。スプラッター描写がかなりきつく苦手な人は触れない方が良いと思います。ドラム缶に人を入れて焼いたり、人を巨大芝刈り機でひき殺したりとオリジナリティがあるように感じました。一方、シリーズ本来の「人を喰う」ための殺人という意味合いはかなり薄くなっているところが残念に思いました。
映像としては町のセットがかなり品質が低く、作り物感満載だったので、町のシーンが劇のように見えて仕方がなかったです。
なかなか面白かったと思います。B級スプラッター作品と割り切って観たので思いのほか楽しめました。
鑑賞日:2023年8月21日
鑑賞方法:DVD