爆裂BOX

ウルフマン/狼男伝説の爆裂BOXのレビュー・感想・評価

ウルフマン/狼男伝説(2012年製作の映画)
3.7
青年ダニエルの住む小さな村で狼男の襲撃が続発する。うわさを聞きつけた賞金稼ぎやペテン師が村に集まる中、ダニエルは謎めいた凄腕ハンターチームに同行を申し出るが…というストーリー。
2010年のベネチオ・デル・トロ主演の「ウルフマン」の続編orスピンオフとして制作スタートした作品ですが、途中で変わったようで内容は全くつながってません。監督は「BTS/蝙蝠地獄」や「ロードキラー マッド・チェイス」のルイス・モーノウが担当してます。
小さな村で発生した狼男による襲撃事件を解決する為に村を訪れたハンターチームと協力を申し出た青年ダニエルの戦いを描いた物語ですが、作中の世界観では狼男が普通に存在する世界のようで、噛まれた男が診療中に変身し始めたら即射殺したりと対処法もあったり伝説の怪物というよりは身近な日常に存在する危険生物という扱いなのは妙に新鮮ですね。また、狼男だけでなく吸血鬼も存在する世界観です。
ハンターチームもエド・クイン演じる狼人間に両親を殺された過去を持つクールで謎めいた雰囲気もつリーダーチャールズを始めとして、狼に後ろ足食われた馬に後ろ脚に滑車つけて移動してる眼帯男や、牙の入れ歯嵌めて噛みついて戦う男、皮肉屋でチャラい投げナイフで戦う男や紅一点の死体を火炎放射器で焼き尽くすハンター等キャラ立った面々で面白いです。
中盤での狼男と彼らが仕掛けた罠やチェーン癌などの武器で戦うシーンは見応えありました。手柄横取りしようとつけてきていた密猟者たちが次々罠にかかっていく所はちょっと笑っちゃいました。
狼男は対象を選んで攻撃していくなど頭がよく一筋縄ではいかない相手です。その正体は何者かというミステリー調の要素もありますが、ヒントが解りやすすぎるので見てるとすぐわかると思います。変身シーンのCGはOVになった事も有って「ウルフマン」と比べるとクオリティは落ちますね。その暴れっぷりは良かったです。
引き裂かれた犠牲者の死体や、餌にするためその死体解体して内蔵ボトボト落ちたり狼男に襲われた犠牲者が腸だして死んだりとOVになったからかグロ描写は結構盛り込んであります。
終盤では作中で匂わせてた吸血鬼が登場して吸血鬼VS狼男の展開になるのは面白かったですね。決着がアッサリ過ぎたけど。しかし仲間は誰も気付かなかったのか。日中も平気で行動してたし。また意外な黒幕が明らかになるのも面白い。愛情ある理解者のふりしながら邪魔者を片付けさせる番犬として扱ってたのか。
ラストはハッピーエンドだけど悪人相手とは言え人殺しまくってたのにいいのかとちょっと思ったり。ラストはなんか連続ドラマのパイロット版みたいな感じを受けました。彼らのこの後の物語も見て見たい。
前作よりもグロ度UPして狼男の暴れっぷりや戦いも見応えあって楽しめました。