真木よう子の焦点を欠いた目や濡れ場がなかなか良かったんだけど、演出がちょっと微妙。例えば登場人物が窓の外や川を見て黄昏れるショットが多すぎた。キャラクターはそこで色々な思いや感情に耽るのだろうが、そういうシーンがたくさんあっても、観客に伝わってこないものは伝わってこない、とある意味、反面教師にはなった。
真木よう子のやつれた色っぽさと演技力がありすぎて、この映画はまずまずのところに着地してはいるが、逆に彼女がいなければ、、というか。
あと大切なシーンなのに、なんでカメラが背中に逃げちゃうんだろうっていうのが多かった。ここは顔を写さないと、シーンとして押せないよなという感が色々あった。
夏の渓谷の蒸し暑さ、セックスの汗くささ、若者のレイプの残酷さみたいなのが映像を通してありありと伝わってくるのは良かった。