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リトル・フィッシュのhtrのネタバレレビュー・内容・結末

リトル・フィッシュ(2005年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

Filmarksで2.9ってなってるからどうなのかなぁと思って見たけど、面白かった。

前半は「これもしかして傑作じゃない?」って思えるくらい好き。後半は思ったほどじゃなくて少しだけ残念でした。終盤は主人公のトレーシーの話をもっとがっつりやってほしかったな…と思ったり。過去から抜け出せないという話なことはわかるんだけど、なんだか描ききった!っという感じがなくて不完全燃焼感が残るというか🤔
全体的にかなり「描かない」映画だから、登場人物の関係とか過去とか、大事なことも理解するまでに時間がかかる。提示された情報から想像はできるけど、もう少しジョニーが何をしたのかも言ってくれると感情移入もしやすくなったかなーとは思いますね。

ケイトの演技もまたまた好きでした。いままで見たケイトが演じる役の中でいちばん「弱い人」だったかもしれません。でもあんな環境にいたら、薬や悪いことから逃れられるわけないよなぁ…とも思ったり。言葉にすると薄っぺらいけれど、もがいている姿は応援したくなったし、前半のメンタルが安定しているころもどこか無理に頑張っている子どものような感じがあったのが印象的でした。変な言い方ですが、ケイトの役を見て初めて「抱きしめられたい」ではなくて「抱きしめたい」という感情になった気がします。
なんか、姿勢とか仕草とか表情とか、もちろん服装や髪型もですが、すごくよかったなと思います。

ジョニーへの恋心も、あの少ない情報量で序盤からここまで伝わってくるのはすごいな…と。ジョニーと電話をしてるときの顔も声も呼吸も、キャロルのテレーズを思い出すほど(相手がジョニーなのなんか嫌だけど)「恋」を感じてケイトの演技の凄さをまた知りました。
ジョニーの「自分はまとも」みたいな顔してめちゃくちゃクズなところを考えると、男の趣味よくないな、とは思うけど笑(しかも洋画って、アジア人的に全くかっこいいと思えない人がかっこいい感じのポジションで出てきがち…🤫笑)

終盤の展開がトレーシーの物語になっていなかったのは残念でしたが、けっこう好きでした。
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