こえ

命ある限りのこえのレビュー・感想・評価

命ある限り(2012年製作の映画)
3.4
北インド・ラダック地方。パキスタンとの国境が近く、常に警備体制のとられているこの土地で、防護服をつけずに爆弾処理に臨むサマルの姿が冒頭で描かれる。そのサマルの日記を偶然に読んだ映像作家志望の女アキラは、「死なない男」の製作とかこつけて、サマルに近づく。その日記の内容がインターバル前まで。内容というのは、サマルの遂げられなかった恋の物語@ロンドン。
なぜサマルは防護服もつけずに爆弾処理に挑むのか。そもそもなぜ軍隊の仕事なんかしているのか。
彼と彼の物語のファンになったアキラの想いと、サマルの過去にいる女ミラの現在。
最後はそうなるとわかっているのに、なぜかドキドキハラハラしながら観てしまう、映画らしい映画だった。やっぱりインド映画はこうでなくちゃ。よくいえば王道で、悪くいえばどこかで見たような。でも、もうそれでいいよね、って正直になれる。恋愛ものは普段観ないので評価はこんなもんだけど、「ボリウッド4」に選ばれるだけある、骨太の映画だと思います。
そして、たぶんぼくが今までに観たインド映画で、最多出現を誇るシャー・ルク・カーンの演技力を初めて見た気がした。ただたくさん映画に出まくってるわけじゃない。華があるだけじゃない、本格派の演技派の俳優です。おそれいりました。本当に。
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