でんき

狂武蔵のでんきのレビュー・感想・評価

狂武蔵(2020年製作の映画)
-
言葉では言い表せないものが詰まった作品。点数をつけるなら平均点通りの評価が正当だと思うが、しかしこの映画は点にならないものが確かにある。観た者なら分かるのではないか。
こんな作品他にはないが、何に近いかといえば『ゴジラの逆襲』だろう。その作品のゴジラとアンギラスが闘うシーンは、まるで深夜に猫の噛み合いを観てるような異様な雰囲気があった。『狂武蔵』はそれが延々と続くのである。
最後にド肝抜かれた。坂口拓得意のカランビットナイフの刀版カランビッ刀(勝手に命名)が登場するのである。想定してた斬り合いだけで終わると思っていたから、このサプライズは上手いと思った。贅沢を言えばもっとカランビッ刀アクションを観たかった。
鑑賞してだいぶ精神力を持ってかれた。武蔵や斬られる雑兵たちに感情移入していたのではない。作品に流れる独特の空気に呑まれていた感覚だ。よく自分はこの作品に最後まで付き合った。言葉にも点数にもならない『狂武蔵』は、どんな映画なのか。ご自分の目でお確かめください。

吉岡十剣は、実際に十人出てくる訳でもないのにその設定いるか?
でんき

でんき