ニワカ映画おじさん

きっと、うまくいくのニワカ映画おじさんのレビュー・感想・評価

きっと、うまくいく(2009年製作の映画)
5.0
アールイズウェル

この映画はこの一言に尽きます。

序盤はただのコメディ映画なのかな〜と思って鑑賞しておりましたが、とんでもないです。とても風刺的な内容でした。

インドの過度な競争社会、それだけではなく資本主義社会そのものに一石を投じる映画です。

私は勉強はできますが、頭はよくありません。ここの勉強が出来るというのは、日本の受験や就職の競走が得意という意味です。
ただ、頭は良くありません。答えのない課題に対する対応力が低いのです。
もちろん、これは私の能力不足なのですが、これまで受けてきた教育の影響も大きいと思います。

なぜこのような自体になるか、それは日本の教育が真の意味で教育ではないからです。
1つの科目の授業につき、小学校、中学校、高校なら45~50分、大学なら90分ほど時間をかけますよね。その間はほとんど先生の話しを聞くだけです。アウトプットはありません。
生徒や学生は聞いた話しを暗記し、テストで暗記した内容を書き写します。

これが教育なのでしょうか?
私は違うと思います。これではただのコピペです。

インプットした内容を自分なりに調査・研究し、アウトプットする。これは仕事において非常に重要な能力だと思いますが、日本の教育では答えをコピペするだけで、競走に買ってしまうため、この力が育たないんです。

手に入れた情報を自ら思考し、自分なりの答えを得ること、そういう力をつけさせることが本当の教育です。

この映画は、敷いたレールの上を歩む人生ではなく、レールを自らつくることの大切さを伝えたいのだと思いました。

競争に勝つことが人生における勝利ではありません。映画でも悪役(競争に勝つことだけを考えている同級生)は主人公に負けました。

自分のやりたいことをみつけて、自分なりに努力をする。そんな単純かつ困難な道を選んだ人が、人生における勝利者と成りうるんじゃないかと思います。