中村健悟

プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命の中村健悟のレビュー・感想・評価

4.8
この映画とても好きです。
主人公が移り変わっていくこの感じとてもクール。ライアン・ゴズリングからブラッドリークーパーへそしてその子供達へ。バトンタッチでリレーされていく構成は3つの短編映画を見てるみたいでそれぞれ毛色も違くて見ていて飽きなかった。それらがしっかり一本の太い糸で繋がれていて、子供達のシーンはラストが読めなくて緊張感しかなかった。いや〜痺れたなあ。。
ライアン・ゴズリング目当てで見たのに物語に引き込まれこんな素敵な作品に出会うなんて。
バイクを颯爽と乗りこなすライアン・ゴズリングの息子のラストシーンは映画史に深く残して欲しい。多くの人にあのシーンを見て欲しい。復讐をぐっとこらえ前を向いて生きていく少年には親父とは全く違う幸せな家庭が待っているはず。あんな気の強い息子を生んだライアン・ゴズリングも少し気が動転していたときに魔が差しただけで最も善人な人間のひとりで幸せな人生を歩む権利を持っていた。しかしこういう運命に生まれたことがとても悔しい。
ブラッドリークーパーも15年間ずっとあの写真を肌身離さず手にしてあの事件を忘れていない。これからも彼につきまとうだろうが、その前に息子に謝罪できたことは唯一の救いだろう。
いずれにせよ、ブラッドリークーパーの息子を含め、生き残った彼らはライアン・ゴズリングのことを忘れず、これからの未来を15年の月日とは真逆にとても明るいものにすることができるだろう。
ほんと素晴らしい映画です!皆様是非とも!
中村健悟

中村健悟