ちりぽり

エンディングノートのちりぽりのレビュー・感想・評価

エンディングノート(2011年製作の映画)
3.0
三人の子どもも独立して、バリバリ働いて役員まで勤めあげた会社を退職して、これからは夫婦でゆっくり…という矢先の、末期癌の宣告。

それから死と向き合う様子を、娘が撮る。


本人は「段取り好き」で几帳面なので、考え付くことを全て準備しようとする。
家族は、それに寄り添う。

特に、アメリカ在住の長男一家が帰国して、ファミリーが病室で顔を揃えるあたり。
孫にも囲まれ、賑やかで、本人も意識があって会話できて、「ここが天国みたいだね」。

幸せだったと思う。

参考になる部分もあった。



『ぼけますから、よろしくお願いします』(信友直子監督)も、自分の親を撮ったドキュメンタリーだが、『ぼけますから、~』のほうがエグい。

老いて病気になった家族を、ドキュメンタリー作品にして世に出すというのは、表現者としては何ともないことなんだろうか。
出演した家族は、娘のためと思って?
それとも生きた証を記録してほしい?
鑑賞のあいだも、ずっとそこが気になった。

 
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