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三百六十五夜 東京篇のyoichiroのレビュー・感想・評価

三百六十五夜 東京篇(1948年製作の映画)
3.0
11月23日 東京編と大阪編を一本にした総集編をDVDで鑑賞

原作は当時人気だった恋愛小説だという、市川崑最初期のメロドラマ。
上原兼演じる没落した大阪の実業家の息子を中心に、政略結婚の相手である大阪の新興実業家の令嬢、東京の山の手のおっとりした令嬢との三角関係で展開する。今観ると、この当時の日本人は余り活動的ではないので物語の展開がゆったりしている。キャラが立っているのは、断然高峰秀子の大阪のお嬢様。政略結婚を嫌って、自分になびかない主人公に対し、「一年は三百六十五日あるんや、今にあたしになびかせて見せるわ」と豪語し、この当時の日本女性としては非常にアグレッシブな言動を見せる。とはいえ、全体的に昔のメロドラマと言うのは、今観ると女性キャラの奥ゆかしさや社会の倫理感など珍妙な部分もチラホラ。
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