けんたろう

オンリー・ゴッドのけんたろうのレビュー・感想・評価

オンリー・ゴッド(2013年製作の映画)
4.8
難解な作品で賛否両論(というより断然否が多い)という前評判から少々構えて見に行ったが、大大大好きな作品!上映中はとめどなく脳汁が溢れ出ていた。
難解と言われているが、説明がないだけで話はシンプル。深読みできる要素は多分にあるが、とにかく映像が素晴らしい。自分は脚本より、映像から漲るサムシングに心打たれることが多いなあと、改めて感じた。「理想の映画は、任意の1コマ抜き取って見たときに、どのコマも伝わる写真になっているもの」っていう誰かの言葉を聞いたことがあるが(北野武?)、僕にとってのそれは、まさしくこの映画。犬の配置でさえも完璧だと思ってしまう。左右対称の絵作りはもちろんスタンリー・キューブリックを連想させられる(撮影監督はキューブリックの方らしい)。現実と非現実を並行して描くところはデヴィッド・リンチ的。
好きなシーンを上げていくときりがないが、とにかくこういう映画をリアルタイムにでかいスクリーンで見れたというのは、僕にとってかけがえのない体験だった。
レフィン監督には一生ついて行く所存でございます!
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