1989年12月6日にモントリオール理工科大学で実際に発生した銃乱射事件を題材に取っている。観賞後に事件について調べてみると、加害者の男は父親から虐待を受けていて、女性蔑視の考え方を植え付けられていた、とあるが、この映画ではその部分が意図的に削ぎ落とされている。このことは、この事件がごく個人的な怨恨から来るものではなく、社会的な問題であることを伝える。
悲惨な事件とその後を描いているだけに観ていてとても辛くなったが、しかし、殺害された女性教師と犯人の流血が混じり合うシーンなどは、息を呑むような美しさ。複雑な感情になる。