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「静かなる叫び」に投稿された感想・評価

Aya

Ayaの感想・評価

4.0
なぜモノクロなんだろうと思ってたらピカソの〇〇〇〇を取り入れていたのかぁ。
ヴィルヌーヴ監督はこれまで観た作品でもアートに造形が深い方だと思ってたけど、今作で確信。
モノクロでも十分生々しく足がすくんだので、願わくば一生こういう場面に出くわしませんように。
nagaoshan

nagaoshanの感想・評価

4.2
ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督作品!

フォロワーのダース・ポールさんから教えて頂いた短編作品で思い出し…

モノクロ・シネマスコープでカナダのモントリオールを舞台に描いた雪景色が非常に美しくも心を締め付けられるほど悲しい作品…

狂気に走る男の苛立ち絶望感…
心の奥底に住み着く深い闇はフェミニズムという仮面に覆われているようで現・社会の様々ない問題を炙り出す。

男の子は愛情を持って
女の子なら世界へ羽ばたけ…

沈黙と心の叫び…

『灼熱の魂』と同じ女性の苦難をテーマに
描く監督の力量に唸りまくる。

良か映画!
ドゥニ・ヴィルヌーブがこういう作品を撮っていたということにまず驚いた。
実話を基にしているし、体裁としては完全に社会派ドラマ。SFなどの要素は一切ない。
だが、そこはヴィルヌーブ。映画は社会派ドラマにはまったくなっていない。
むめい

むめいの感想・評価

4.0
モノクロの世界観とセリフが少ないからこそ伝わってくる臨場感。
誰も報われないモヤモヤが残る感じ。
壁に掛けてあった「ゲルニカ」
この一枚に込められた思い
やっぱりドゥニ監督が好きです

ほんと迷いなく撃ちまくる青年
フェミニストに意義ありって
その思い詰めたその目が死んでる

強烈なリアリズム
銃声音が骨に軋んでくる
終始ビクビクする
逆さまに学校の廊下のライトを
這っていくカットはぐわんぐわん来た

事件後のヴァレリーの立ち上がった姿に救われる

憤りと哀しみに差し込む陽の光
ドゥニ・ヴィルヌーヴは命の撮り方が
美しいです
今の自分には超えられないものがある
なのでスコアつけられない

色々言いたいけどひと言だけ
女に生まれていたら必ず権利を誰よりも
主張するのは君だ…と言いたい

嵐に吹き閉ざされた途上でも
光の旅人らは来る
また美しい獣らも我らの家を棲家とした
実話。
だけどコレは観なくて良いと思う。
elephantの方が印象深い。
この監督、私とは合わないことに気づいた。
vinylite

vinyliteの感想・評価

3.4

このレビューはネタバレを含みます

ラストの「男の子が生まれたなら愛を教え、女の子なら世界に羽ばたけと教えます。」という男性と女性どちらへの救済になっているのが、辛いけど良かった。もし男性と女性の対立構造にして敵視させるような負のスパイラルを助長させるエンドだったら、この事件から別の事件になるだけで前に進んでいかないように感じてしまったかも。

インターン面接時の服装や会話内容だったり、女性軽視および蔑視の世の中を耐える女性の姿が描かれており、犯人も女性の社会進出を推進するフェミニズムに対して憎悪を抱いているところは、まさに忌むべき対立構造。事件に気づかずにビールを飲んでいる男性たちという、現状の社会構造にすら気づいていないことのメタファー。
しかし、見ていてポイントに感じたのは、コピー機を譲ってあげたり、助けようと動き回った優しそうな男性が最後の自殺するというところだと思う。
これをどう捉えるのかは、それぞれだろう。個人的には、PTSD等の表現がなく、卒業後仕事につけず、クリスマス等の予定もなく、妻や彼女がいないように描かれて自殺することから、これもまた犯人と同様に男性社会での弱者の姿であると感じた。(両人とも、ベットシーツを直して決意を固めるシーンなどその対比を狙っていると思う。)

長々と書いてしまったが、こういった内容は、大局的にみると社会全体の話であり、特定の個人や性別に落とし込むと、ミソジニーやミサンドリーなど敵視の上での対立構造に近くなってしまう。この事件を描く中で、偏らず、敵対させずに、男性側に温情をかけて作っているのは、素晴らしかった。
naosuga

naosugaの感想・評価

3.5
短い時間の映画で、その中で凶悪事件の実況とその後の関係者の心の移ろいを描くのはちょっと難しかったと思った。モノクロ映像にしたのは血液の色を見せないためかな。
体調の問題もあると思うが、今まで観た映画の中でダントツの苦しさだった。
観てる間ずっと怒りがおさまらない。
ただ女に産まれたというだけで、気色悪い男にヘイトで殺されるなんて耐えられない。
子育てか仕事かの選択を迫られることにも、優しい男性の末路にも全て腹立つ。

まあこの犯人は父親に女性差別的思想を植え付けられ、虐待されていたらしいので脳に影響が出るのも当たり前かもしれないが…。
驚くのは未だにこういう思考の男が世界中溢れかえっているし、寧ろ過激化していること。
日本の格差が広がって更に治安が悪化すれば、ぶつかり男が何に変わるかわかったものじゃない。
教育から社会制度から根本的に変える必要があるのかもしれない。
mh

mhの感想・評価

5.0
モントリオール理工科大学虐殺事件(1989年)が題材の群像劇。
惨劇の始まりからその結末まで。
最初から最後まで緊迫した画面がずっと続く。
戦争映画ばかり見てて、(映像表現の)虐殺に慣れてるおれでも怖かった。
時系列と視点人物がシャッフルされててなおかつ説明が少ないんだけど、話は分かりやすい。
血の色のために白黒フィルムで撮影されたとのことなんだけど、撮影技術がめちゃ高くてすごくきれいなモノクロになっている。
構図も完璧。凝った撮影もなくはないんだけど、それが嫌味じゃないのもすごい。
脚本も監督自身が手掛けてる。どっかで見たことなあるようなプロットがなくて、オリジナリティも高い。
フェミニスト(の女性)が嫌いって動機で起きた三十年以上も前の事件だけど、似たような理由で現代でも起こりそうだし、事実、いくつかの事件が思い浮かぶ。
きわめてパーソナルな問題の拡大版が、ホロコーストなりの大虐殺に発展していくので、こうした映画はもっと作られるべきだと思う。
ドゥニさんけた外れに才能あって、目が離せないね。
面白かった!
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