このレビューはネタバレを含みます
主人公クリスは善良な心を持つ元犯罪者という何とも悩ましい設定。ただ、麻薬の密輸はNGだけど偽札はOKみたいな、この人の倫理観の線引きが全く見えてこない。
加えて、闇マーケットで盗品を売ったお金で財を成してハッピーエンドというのもどうかと…。主人公が生粋の犯罪者であればこの終わり方も納得するのだが、犯罪行為に後ろめたさを感じていた主人公が、結局犯罪行為でオチというのは理解し難い。しかも、何の罪もない貨物船の船長まで騙し片棒を担がせたのは酷すぎる。
キャッチコピーの「全員、コイツに騙される」は、もしかすると、主人公のマーク・ウォールバーグのことを指しているのではないだろうか。
まぁ、難しいことは考えず肩肘張らずに観てみると、沢山の伏線があり、全体的なストーリーも上手く纏まっているので決して悪くはない。
緊迫感の連続というより、敵側をやり込めるスッキリ感を求められる方にお勧めできる一本。
