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言の葉の庭のmiのレビュー・感想・評価

言の葉の庭(2013年製作の映画)
4.6
 "愛"よりも昔、"孤悲(こい)"のものがたり。

人生に行き詰まった2人が
新宿御苑の雨のカーテンがかかった
東屋の下で「歩く練習」をする。
口には出さないながらも
お互いを必要として惹かれ合っていく。
その静かなこじんまりとした
過程が美しい。




心にいいたいことがあるけれど
それがもつれてしまってうまく表せない。


登場人物たちの心情や行動を
理解できなければただのつまらない
美しいだけの映画になってしまう。

そうじゃないのが
この映画のオススメしたいところ。

リアルな生活感のある絵作り。
それが伝える登場人物の切実な感情。
叙情的な雰囲気などの美しさが
分かりやすくリアル感をもって
身体に伝わってくる。




秦基博の歌うエンディングもオススメポイント
映画にとても似合ういい曲




"言葉にできず凍えたままで
人前ではやさしく生きていた
しわよせで こんなふうに雑に
雨の夜にきみを抱きしめてた

道路わきのビラと壊れた常夜燈
街角ではそう だれもが急いでた
きみじゃない 悪いのは自分の激しさを
かくせないぼくのほうさ

Lady きみは雨にけむる
すいた駅を少し走った

どしゃぶりでもかまわないと
ずぶぬれでもかまわないと
しぶきあげるきみが消えてく
路地裏では朝が早いから
今のうちにきみをつかまえ
行かないで 行かないで
そう言うよ"
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