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刺青のdnのレビュー・感想・評価

刺青(1966年製作の映画)
3.3
祇園囃子を見た後の刺青。同じ芸者でもここまで演じ分けられる若尾文子に脱帽。
周りの男たちに比べると本当にカンバスのような白さのお艶の肌に、はっと息を飲んでしまう。そして、光がとても印象的。劇的な光で背中の刺青を写し、ぼんやりとした光で怪しげな江戸の街並みを写している様はまさに怪談物語を読んでいるときに頭に思い浮かぶ情景そのまま。
ただ、内容的にはあまり女郎蜘蛛を彫られてからの変貌は感じなくて、そのせいで淡々と感じてしまった。
もともと男を手玉に取りそうな気っ風のいい男勝なお艶だからそれに拍車がかかった程度にしか見えなくて、ラストもあ、こんなもんかとしか思えなかったのが残念。
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