ありあまる富

永遠の0のありあまる富のレビュー・感想・評価

永遠の0(2013年製作の映画)
3.0
・良かったところ
ファーストカット(海と零戦)がゴジマイと似た構図でアガる

原作小説のテイストがものすごく苦手だったんだけど、だいぶマイルドになっていて助かった
原作の「旧日本軍は上層部の判断こそ愚かだったが、世界に誇る当時の技術力と大和魂をもっと戦略的に活かせていれば大戦には勝てていた」的な負け惜しみ描写が省かれていて救い

・良くなかったところ
国への忠誠心と軍への批判的視点を同時に持ち合わせた人間が戦時中に存在するのがまあまあ虚構

戦時中に戦術批判してるのが虚構
訓練兵が「特攻はほとんどが敵艦に到達していない!犬死にだ!」って言わないだろ
ガッツリ軍国教育を受けてる人がその思考はできないと思うし、敗戦という歴史的決着を経て初めて「特攻は犬死にだった」という言説が生まれるんじゃないのか

主人公が会食の場で「特攻は愛国者のヒロイズム」など言われてブチ切れるシーン、祖父への誇りだけじゃなくて「日本人の特攻的精神」にも誇りを感じちゃってて危うい
ありあまる富

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