福福吉吉

ハロウィンの福福吉吉のレビュー・感想・評価

ハロウィン(2007年製作の映画)
3.5
🎃シリーズ:ハロウィン Vol.9🎃

ハロウィン(2007)
◆あらすじ◆
アメリカ・イリノイ州ハドンフィールドにハロウィンの夜、少年マイケル・マイヤーズは父、姉、姉の恋人の三人を惨殺して精神病院に収容される。それから17年後のハロウィンの日、成長したマイケルは病院を脱走し、唯一の家族である妹を求め、ハドンフィールドにて殺戮を繰り返す。

◆感想◆
ロブ・ゾンビ監督によるハロウィンシリーズのリメイク作品であり、マイケルの幼少期から成長した現在までを丁寧に描いた作品になっています。

本作ではマイケルが精神病院に収容されるきっかけになった少年期を描いており、新鮮に感じました。しかし、この少年期のマイケルがとても可愛くない。粗暴な父、相手をしてくれない姉、仕事で家を留守にする母といった環境による部分と、小動物を殺して喜ぶ本質的な部分が絡み合って、悪魔的と言える少年として描かれていて、観ていて陰鬱な気分になりました。

17年後のマイケルの姿は巨大な怪物となっており、常に自作のマスクをつけて行動し、一切喋らないので、殺意の塊のような雰囲気を醸し出していて、存在感がありすぎました。本作のマイケルはかなりの巨漢で、腕力だけで相手を殺せる説得力のある姿でした。

そして、少年期からマイケルを診ていたルーミス医師(マルコム・マクダウェル)は治療を諦め、マイケルを題材に本を出版して金儲けする畜生であることが分かり、残念に思いました。しかし、マイケルが脱走後、ルーミス医師がマイケルを始末しようと動いていたあたり、責任感は残っていたようです。

マイケルの妹のローリー(スカウト・テイラー=コンプトン)はかなり普通の少女で、ひたすら叫び続ける印象しか残らなかったです。

マイケルの殺害シーンはかなり残酷に描かれていて、特に少年期での殺害シーンがきつく感じました。やはり子供が人を殺すということ自体が怖いので、より衝撃的に感じたように思います。

これまでのシリーズとは一味違ったハロウィンを楽しめて面白かったと思います。世間的に評価が芳しくないようですが、私は好きになりました。

鑑賞日:2023年6月21日
鑑賞方法:U-NEXT
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