みかん

パトリオット・デイのみかんのレビュー・感想・評価

パトリオット・デイ(2016年製作の映画)
1.0
典型的。
善とか悪とか、そういう単純な話じゃないと思う。
善と悪で区切った方が受け入れやすいのは分かってるが…。

お互いの憎悪の感情が真の敵と思うけどね。
「戦い」とか「負けない」とか「勝つ」とか、お互い同じキーワード使ってる気が。
これでは同じ穴のムジナでは…?高度な皮肉なのか?

ただ………。
実際自分が同じ状況になったら防衛本能で憎悪塗れになるのが明白なだけに、ちょっとね…。

この映画はあくまで「アメリカ側の関係者に向けた映画」ということですよね。
その観点で言えば星5です。
困難と向き合い、乗り越えたその勇気は本当に素晴らしいものだと思う。
恐らく、加害者にも公平な構成にしてしまうと、被害者の人を貶めることになっちゃうからこの構成なのかな…。
映画である以上単純な構図にしなきゃならないのは分かるが、いささか単純にしすぎな感を受けた。
この手の映画って作った者勝ちなんですかね。仕方ないか…?

人間も生物である以上、集団と集団の衝突は避けられませんが、そこに倫理的な意味(=正義)を見出すことについては、慎重派です。集団の衝突に正義も悪も無いような気が。

正義=思考停止する幸せ、と思う。
自分はそれを選びたくない。
常に考え続けてたい。

考えさせられる映画で言えば、
「キングダム」
「アイ・イン・ザ・スカイ」
の方が好きです。

とは言え、このように激しい感情を呼び起こす映画は名作と言わざるを得ない。
みかん

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