無音・字幕鑑賞です

私はファンタジー世界での冒険を期待していました。
映画が始まり私は思いました。
「ははーんなるほど」
「まずは現代の描写から入る系ね」と。

しかし、いつまで経っても舞台は普通の町並みで内容も問題を抱えた家庭の物語でした。
私は焦れていました。
ファンタジーはどこかと、手に汗握る剣戟はいつかと。

〜中略〜

それは少年の祖父から語られる物語だったのです。

最初は訝しみながらも聞いていた少年も、物語に次第に引き込まれていきました。
語られる物語に目を輝かせる少年は私にはとても尊く感じました。

少年は祖父の物語を聞き勇気を得ました。
両親からは「大丈夫だよ」と問題から遠ざけられ、自らも小さく蹲るしかなかった少年は、映画のラストでついに決断することができるのです。


この映画を見終わったとき、私はほんのり温かい気持ちになっていることに気付きました。
いい映画だったなぁと思いました。

しかし私は同時にこうも思いました。
ファンタジー世界での闘いを期待していたのを思い出し
「見たかったやつと違うじゃぁん」と、
そして、家庭の問題やバスケお兄さんやこの先どうなるのか全部吹っ飛ばして、いい感じにいい物語風に終わったことに
「ん？もう終わりなの？」と、

しかし、そんなことはとても些細なことなのです。
見終わったとき心に残った温かさは間違いなくこの映画によるものなのだから。

蓋を開けたら、不倫と離婚の映画でございました。
女性の性格がめちゃくちゃ悪く見えました。
どうなんでしょうかねぇ。

記録