森澤なう

ブリュッセル1080、コメルス河畔通り23番地、ジャンヌ・ディエルマン/ブリュッセル1080、コルメス3番街のジャンヌ・ディエルマンの森澤なうのレビュー・感想・評価

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日常の蓄積の末に狂気が生まれるのではなく、日常こそが小さな狂気なのだということがわかった。髪を梳かすとき、身体を洗うとき、じゃがいもの皮を剥くとき、靴を磨くとき、ジャンヌの狂気を思い出すと思う。

動機の不明瞭な感じが、カポーティの冷血を連想させた。
理由もなく自らの手で全てをぶち壊した彼女を抱きしめたくなってしまう。
森澤なう

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