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美代子阿佐ヶ谷気分のぶぶこのレビュー・感想・評価

美代子阿佐ヶ谷気分(2009年製作の映画)
3.0
様々な安部愼一のマンガをコラージュして作るんだろうな、と思ったらその通りだったので、僕みたいなファン(どの作品かも大体判る)は安心して見ていられたのだが、全く予備知識がないと結構先が読めなかったかも知れないな(逆に、僕のような見方は邪道だと思うけど)。ストーリーは、原作が原作だけに、暗い。もう、酒が飲みたくなるレベルの暗さ(アベシンの作品は、読むと酒が欲しくなるってのは誰かも言っていた気がするが)。ある意味、原作に忠実すぎて、「映画化したら、こんな感じだろうな」という範囲で収まっていたのも事実。悪くはないのだが、もう一押し、というのが正直な第一印象。
で、安部愼一役の水橋研二だけど、冒頭の演技が過剰で、ちょっと引いちゃった。だんだん落ち着いては来るんだけど。親友役の松浦祐也(髭もじゃの爆弾作成者)も、演技過剰で、ちょっと僕の好みではない。でも、「主人公」たる美代子役の町田マリーは、その裸体も含めて非常に良い感じ(ナイスバディ、というのではなく、リアリティのある裸とでも申しましょうか)。彼女が全体を引き締めていたよな。もう一人の親友役の本多章一も良い感じだったな。で、やっぱりこの手の映画だと、絶対出てくるのが佐野史郎(笑)。あとはガロ関係者がゾクゾク(喫茶店のシーンで、しまおまほと杉作J太郎がカップル役だったのには笑った)。
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