アスガー・ファルファディ監督作品4作目。
良かった順でいうと「別離」「セールスマン」「ある過去の行方」「誰もがそれを知っている」
「別離」「セールスマン」がイラン社会の問題を描いているのに対し、本作はイラン人の夫は出てくるものの、パリが舞台で、フランスの行き過ぎた個人主義をテーマにしている。
結婚という形態に拘らない先鋭的なフランスのイメージだけど、やはりそこには問題も内在している訳で。特に何度も親が代わったり、親に振り回されて子供達にとっては良くない環境の場合も多々ある。
登場人物それぞれのちょっとした嫌がらせや保身がどんどん酷い事態を招いていく構造が見事。