黒木華ちゃんの、特別美人でもないけど、ブスでもない。
でもどこか幸薄そうな顔が、この映画を引き立てていると思います。
タキちゃんが死ぬまでずっと抱えてた「罪」。
誰にも打ち明けられずに辛かっただろうなぁ。
戦時中の話なのでその中でのタブーだったりとかが、
見え隠れするところも、時代背景をうまくつかっているように思います。
個人的な見解ですが、
最初は板倉さんと、時子と、タキの三角関係だと思っていましたが、
途中で時子の女学校時代の友人が遊びに来たとき、
友人とタキの会話を聞いて、噛み合わないぞ?と感じたことをきっかけに、
違和感がするするとなくなっていきました。
タキは時子の事を好いていた。
尊敬や憧れの意もあっただろうが、それ以上の感情を抱いていたように見受けられる。
この時代に、同性を好くのは一生自分の中に感情を殺して、
周りに悟られぬよう、隠していかなければならないのだと思う。
その証拠に、タキは生涯独身だったこともその理由のひとつなのではないかと思う。
手紙を渡さなかったこと、
そして自分の気持ち。
これがタキの中での生涯の罪となって、生きてきたのではないだろうか。
それ程、平井家族のことを大事に思って、
自叙伝を書きながら、読みながら号泣している
現代のタキに心打たれました。