千秋姫

渇き。の千秋姫のレビュー・感想・評価

渇き。(2013年製作の映画)
3.0
たしかに、劇薬エンタテインメントだけれども
これは、ただのラリラリパッパァ~な人達の
エグイ殺し合い映画では無いと思う。

“ 愛 ” というものに、常に影のように付きまとっている、人間のダークな感情。
嫉妬、怨み、悲壮感、狂気、猟奇、殺意…

愛しているからこそ、ひとつ道を間違えると
そこにはとてつもなく恐ろしい、人間の闇があること

そしてそれは、今の日本でも実際に
日々事件として現実世界で起こっていること

人間に最も必要な “ 愛 ” という潤いが渇いた状態での、起こり得る悲劇

これ、原作はきっと、もっと細かく細かく語られているだろうから
間違いなくかなり面白い小説なんだろうなぁ…と思う。

映画の冒頭に出てくるJean Cocteau←誰?wの言葉
『ある時代が混乱して見えるのは、見るほうの精神が混乱しているからに過ぎない』

この言葉も、なるほどな、と思った。

精神の混乱は何故起こるのか…
そう考えたとき、この映画の伝えたい事とは何か、を
もう一度考えてハラハラする気持ちを、二度も味わえる。
千秋姫

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