みきお

ウルフ・オブ・ウォールストリートのみきおのレビュー・感想・評価

5.0
「ウルフ・オブ・ウォールストリート」
マーティン・スコセッシが監督をし、レオナルド・ディカプリオが主演を務めるこの映画は、実在の人物ジョーダン・ベルフォートの自伝的映画で、彼の壮絶な人生と、ウォール街での栄光と堕落を魅力に描いた傑作。

学歴もコネもない。
だが、男には野望があった...!
ある1人の若者ジョーダン・ベルフォートが、ウォール街での成功を夢見てニューヨークに上京し、独自のビジネス戦略と非常識な手法でのし上がって行く超エンタメ映画。

彼は急速に自分の会社を成長させ、ウォール街での地位を築く。
しかし、その成功は、不正行為!麻薬!SE❌!という地獄のようなもので成り立っている。

この世の終わりのようなセールスだが、やがて彼の周囲の人々にも多大な影響を与え始める....

今作で主演を務めたレオナルド・ディカプリオはジョーダン・ベルフォートという複雑なキャラクターを繊細かつパワフルに演じ、彼の狂気的な才能、圧倒的なカリスマ性、度重なる葛藤を見事に表現している。

スコセッシの演出は、この狂乱の物語をダイナミックかつ視覚的に表現し、観てる人全員をジョーダンの世界へと引きずり込む.....

金と欲望の追求がもたらす高揚感と破滅的な結末を3時間という長尺の中で丁寧に、狂気的に描いており、観る人々に強烈なメッセージを投げかけてくる一方で、今作品で描く過激なビジネスと成り上がり、ジョーダンの行動は、「こんな人生を送りたい」と思わせるほど魅力的に映る。ゴミみたいなことしかしてないけど、こんなことしてみたい。こんな人生送りたい。そう脳に直接ぶち込んでくる。

その裏には、無節操な行動がもたらす人間関係の破綻や精神的な空虚さも描かれいて、ジョーダンの力ゆえの孤独感。絶望感を見事に表現している。

総じて、「ウルフ・オブ・ウォールストリート」は、成功と破滅、道徳と堕落の狭間を行き交う一人の男の物語である。
この感想を観た全員に改めて問う。

「このペンを俺に売ってみろ。」
みきお

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