ジョルジオモロダーから始まり、リベラーチの言葉で終わる濃厚な映画だった。
HBOのロゴからリベラーチとソーソンの出会いまでのテンポの良さがあまりに気持ちよく、数回見直してしまった。
ソダーバーグの名人芸に感服。
リベラーチとソーソンが出会ったシーンからして嫌な事しか起こらない予感がするが、そんな予感は過剰な装飾にかき消されそうになる。
リベラーチの深い愛情というよりも所有欲に近いものには恐怖を感じたし、この人は何だったら満足するのだろうと考えてしまったが底の無い欲望があるからこそのショウマンなのかもと思ったり。
ソーソンが自分の顔をリベラーチに似せて整形させれられた時、実際はどう思ったのだろう。
自分の顔を失くしてもリベラーチの願望に答えたかったのか、顔を変えるくらいで良い生活が手に入るなら軽い要求と感じたのか。
実在の人物だけに邪推しながら観たが、幸福シーンがキュートだっただけにラストでは涙した。
俳優が最高、美術も最高、美容外科手術シーンも尻も惜しみなくて最高だった。
欲を言えばもう少し色気のある邦題にしてほしかった。
https://youtu.be/dioRwB4RvrQ
