エブリデイねむろう

ほんとうに映った!監死カメラのエブリデイねむろうのレビュー・感想・評価

3.5
監視カメラに映りこんだという心霊映像を検証するドキュメンタリー。
監督:市瀬祐司

「交差点」

渋谷のスクランブル交差点をとらえた監視カメラ映像。
画面中央に喪服姿の女性が映り込む。
直後、わざとらしいノイズが入りカメラの電源が切れる。
女性まではいいがノイズがつくりものすぎる。

「タクシー」

タクシーのドライブレコーダーに記録された映像。
検証・オチも含めていい塩梅の一本。
派手さはないが堅実なつくり。
車のバンパーに女性の影が映りこんでいるのも芸コマ。

「バー」

バーに設置された監視カメラの映像。
んー、この女の霊はなにをしたかったんだろうな。
ビール瓶で殴ったあと顔面を殴打しつづけるというシチュエーションが謎。
場所柄、もっと殺傷力の高い武器たくさんあるよね。
包丁とかアイスピックとか。
あと、まわりの女も助けたれよ。

「ゴミ捨て場」

ゴミ捨て場に設置された監視カメラの映像。
なかなかおもしろいシチュエーション。
まぁゴミ袋のなかから手が出てきたら怖いわな。
ほんとに生きてる人間がいるほうがもっと怖いけど。

「エレベーター」

エレベーター前に設置された監視カメラの映像。
住民がエレベーターを待つ時の立ち位置が違和感ありすぎて笑った。
いやエレベーターってさ、先に乗っている人が降りてくる可能性を考えると、ドアから少し離れた位置に立つもんだと思うんですよ。
(もちろん人によるとは思うけれど)

でも、ここの住人はドアの前にべったり貼りつくように立っている。
そんな近距離でエレベーター待つ人、あんまいなくない?
住民2人いて2人ともそうだからね。
まぁ、離れて立たれるとカメラに収まらないから立ち位置まで指示があったんだろうということで。

インタビュー映像の終わり間際に上から埃が落ちてきたのすき。

「地下道」

東京・立川にある地下道に設置されている監視カメラの映像。
…そんな具体的な場所を言っちゃって大丈夫なんですかね?
地下道を自転車で走り抜けていく人物を映した直後に「自転車はおりて通りましょう」の注意看板をどアップで映すスタッフは性格が悪い、とでも言うのだろうか。

「コインランドリー」

東京都中野区にあるというコインランドリーに設置された監視カメラの映像。
ランドリー今日はガラ空きでラッキーデイな男性客。
かったりぃ油汚れがバイバイした洗濯物を回収して店を出る。
誰だ誰だ乾燥機を勝手に回してるやつは。
あれが欲しいこれが欲しいと女が立っている。
幸せになりたい、楽して生きていたい、とでも言うのだろうか。

ハッピーで埋め尽くして、監死カメラまで応募しようぜ。

「商店」

東京都板橋区の個人商店に設置された監視カメラの映像。
こういうポルターガイスト現象が起きてる映像をみるたびに思うんだけどさ。
もしほんとうにこれだけの頻度で商品が落下したり冷蔵庫のドアが開いたりする現象があるとしたら、閉店して一晩経つあいだに店のなかめちゃくちゃになってると思うんですけど。

「踏切」

「魔の踏切」と呼ばれる場所に設置された監視カメラの映像。
合成丸出しの「人の顔」が映りこんでいる。
が、メインどころは実は別の場所。
こちらは確かにおもしろい。
というか顔が余計な感じ。

総評。
心霊映像の出来不出来についてはご愛嬌。
全体的に取材映像が丁寧で悪い印象はあまりない。
こうした心霊映像集はどうしても"怖さ"を求める視聴者の声に負けて過度な演出に走りがちだが、リアル・ドキュメンタリーを見たい勢からするとこれくらい地味なほうが楽しかったりする。
この路線すきですよ。

2023ー旧090