松下怜司

her/世界でひとつの彼女の松下怜司のレビュー・感想・評価

her/世界でひとつの彼女(2013年製作の映画)
3.5
ホアキンフェニックス主演であり、妻であるルーニーマーラとの出会いのきっかけになった作品ということで見た。
とりあえず映像の色合いや質感が主人公の気持ちとリンクしていて、病んでいる時には冷たい色調になったり、サマンサとデートを楽しんでいる時は温かみのある色調になったりしていて映像がずっと綺麗だった。オフィスの色合いなどもおしゃれだった。
元妻キャサリンとの思い出が幸せそう過ぎ(ほんでルーニーマーラ美人すぎる!)て、やっぱりAIとの恋愛というのにずっと気持ち悪さみたいなものを覚えて、ずっと感情移入できなかった。離婚の契約書をサインしてしまった後の主人公の気持ちは逆にとても感情移入してしまい、サマンサを疎ましく思った。
自分は恋愛というのは肉体があってこそ、お互いの肉体的時間を共有してこそ初めて恋愛というのがあると思っている反面、気持ちさえあれば恋愛というのは成立するのではないかと思わされてしまった。現に今の時代オンラインでメッセージを送り合って恋に発展することもあるし出会い系アプリもあるし、肉体的な時間の共有が無くても恋愛というのは成立するし、気持ちこそあれば恋愛は成立するのではないかと思ってしまった。難しいなぁ。
でもやっぱり主人公もキャサリンとの時間が楽しかったんじゃないかなぁ、やはり恋愛ってお互いの理解できるところも理解できないところも擦り合わせていき、全ての時間を共有しあって、お互いを無条件に支えあい愛することだと思うし、その為にはやっぱり肉体的な時間の共有が必要だと思ったから。
松下怜司

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