2013年公開
監督:スパイク・ジョーンズ
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妻との離婚に心を傷める手紙代筆家が、PCのOS人工知能と恋に落ちてしまうお話。
自己とは、他者との関わりの先に初めて見えてくる、外界との境界線なのかもしれないと、サマンサをみていて感じます。まあ見えないのだけど。人格とは何か、人が人を想う気持ちとは何かというのを、端的に浮き彫りにした、佳作。人は想いを何で信じるのか、独占か、犠牲か、それとも無条件で信じられるのか。
描写の全てが、なんだか非現実的なパステルな霞に包まれたような風合いで、色彩がとても美しく、スパイク・ジョーンズだなあと。彼の作品の中では一番、主題がクリアで見やすくそれでいて美しく哀しい、好きな作品。
2015年9月6日