COZY922

インターステラーのCOZY922のレビュー・感想・評価

インターステラー(2014年製作の映画)
5.0
2020年9月追記,編集。
インターステラーをIMAXで上映すると知り必ず観なくてはと映画館に足を運んだ。公開当時あまりにも強く深く胸に響き映画館で3回観た作品だ。展開も結末も知っているのに 今回もまた泣いてしまった、、。

誤解を恐れずに言えばインターステラーはSFではない。相対性理論やワームホールの登場する直球のSFのようだが、実は宇宙とサイエンスを舞台にした、父と娘、人と人との絆を描いたヒューマンドラマだ。時間の進み方が異なり、遠い星での数時間が地球では何十年間もの歳月になってしまうという言いしれない恐怖、置いていかれる孤独と絶望感、父を待ち続け父よりも年を取りそれでも父を信じ続けた娘と、娘を強く思い2人の絆を信じ渾身の力をふり絞って愛する人々を救うためにメッセージを伝えた父。本当に素晴らしい映画だった。

ストーリーだけで充分素晴らしいけれど、ハンスジマーの音楽はさらにそれを引き立て、感情を煽る。特に後半は主人公クーパーや娘マーフの気持ちが乗っているかのように、音楽が波のように迫り体の奥にダイレクトに響いてくる。音楽はセリフの邪魔をせず、セリフもまた音楽の邪魔をしない。圧倒的なまでにシンクロした音と映像とストーリー。

愛だけが時間も空間も超えられるという、文字にしてみると気恥ずかしくなるセリフもスッと入ってくる。生きることにどこまでもこだわり自らの手で解決しようという泥臭さも好き。

ぶっ飛んだ展開ながら最後の伏線回収は本当にしびれた。序盤の本棚のシーン、セリフの持つ意味合い等もすべて繋がって鳥肌。

この映画に出会えて良かった。クリストファー・ノーラン監督ありがとう。マシュー・マコノヒーも素晴らしかった。ダラス・バイヤーズ・クラブの時と同一人物にはとても見えない。

まだ余韻は冷めていないけれど、何度でも映画館の大スクリーンで観たい。メインの曲であるFirst stepを聞くとそれにシンクロするように映像が蘇る。
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