レスター

物語る私たちのレスターのレビュー・感想・評価

物語る私たち(2012年製作の映画)
4.0
サラ・ポーリーの母親ダイアンの破片を集めて出生の秘密に迫る。
マイケルの表情と、多角的な事実を浮き出しているのが良かった。
何かで見た「人生は点で見れば悲劇だが、線で見ると喜劇になる」という格言を思い出した。

マイケルは「まわりにインタビューするのも良いが、自分はどう思ったのか?」と鋭い事を言っている。
おそらくサラはこの問いに悩んで、結論としてこの作風にしたんじゃないかと思う。
サラにとって大事なのは真実ではなく事実なんだ。

「事実を知るとその裏に隠された秘密も見ることになる」という、影の部分に迫るのに、観終えた後はウルっときて、あたたかい気持ちになる。
サラ、めちゃくちゃいい子どもじゃん。