そりっどあいぼりー

ザ・イーストのそりっどあいぼりーのネタバレレビュー・内容・結末

ザ・イースト(2013年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

あえて言うならば、この映画に出てくる企業や組織は正義と悪の側面を両方兼ね備えている。ある側から見れば正義だが、ある側から見れば悪。そもそも善悪というもの相対的なもので、実際には存在しないのかもしれない。最後の彼女の決断も正義であり、同時に悪である。

相対的な正義や悪を我々が絶対的な立場から観測したとき、我々はどちらかの側に着くか、もしくは干渉を諦めるしかない。どちらかの視点に立って、どちらかが自分にとっての正義か悪かを決定するか、もしくはそれらすべてを無視するかである。企業側、テロリスト側は関係なく、悪になる覚悟がなければ自分の正義は為されない。問題は無視するか、どちらかに干渉するか。彼女はラストまで彼らを俯瞰した立場で見ていたが、最後に、彼女は、自分の正義であり悪の道を選んだということである。正義であり、かつ悪である世界に生きている我々!行動する時点で、正義が生じると同時に、悪も生じる。俯瞰したままこの映画を見ている自分達こそが、絶対的な悪ではないのか!?どちらかの側につくことを決定する勇気が我々にあるのか!?

もしくは、全く新しい解決策を考えるか。果たして、誰一人悪にならずに済む、現実的で最強の解決策など存在しているのか。

僕自身は、うむー。難しい。自分の勇気のなさを突きつけられる傑作であった。しかしエレンペイジはかわいい。絶対的正義である。