凄いよなあアメリカって。
エシュロン・システムによる全人類監視政策を裏付けるような独メルケル首相の携帯盗聴事件がついこの間発覚したばかり。自国の恥部をあえて題材に持ってくる志の高さと、それを超一級のエンタメに仕上げる手腕に恐れ入る。それも失敗できない超大作でやるんだから気合入ってるよなあ。
前作は気の利いたレトロ感の他は大した見どころはなかったし、アベンジャーズで登場した飛んだと思ったらすぐ墜ちる空中空母もあえて空を飛ぶ必要が全く感じられなかったが、それも全て本作のための前フリと考えると納得がいく。
役者も気合が入りまくり。橋本真也の10倍位速い水面蹴りを多用する主人公の格闘、やたら目力の強い綺麗どころの小気味よい動きに目を見張らされる。
観終わってふと考える。例えば原発事故の後始末を見て見ないふりをするような自国の恥部を、題材に取り込む志と、客を楽しませるエンタメに仕上げる能力、そしてそれに金を出す製作者が、我が国に果たしているのだろうか。別に仮面ライダーや杉下右京にそれをやれと言う訳ではないが。
