うめ

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーのうめのレビュー・感想・評価

4.1
 マーベルのアメコミキャラクターは実際の出来事を絡めたり、現代を舞台にしたりしているので、面白いのだけど、時々違和感を感じることがあった。そのため、どうしても作品に入り込めなかった。だが、この作品はそもそも舞台を銀河に設定しているので、登場人物が皆、人間離れしている。(というか、今作では地球人もテラ星人という星人の一つとみられている。)なので、別世界のならず者たちの活躍として入り込んで観ることができた。
 あとは終始、笑えるところを挟み込んでくるのがとにかく面白い。5人の掛け合いも最高だ。個人的にはロケットが一番好きだ(笑)だが、ただ笑わせるだけでなく、しっかりそれぞれの背景を見せているため、最終的に5人がチーム「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」となったときにぐっと来るのである。
 また演出面でいうと、1970年代、1980年代のポップスが挿入歌として使われているのが、銀河のならず者たちの雰囲気をよく表していたし、陽気な音楽はコミカルな描写にもピッタリだった。このポップス、クリス・プラット演じるスター・ロードのカセットテープから流れる設定だが、このカセットテープのネタも最後にもう一度登場する…このあたりのストーリー、「うまいなぁ〜」としか言えない。
 俳優たちがとても豪華なのも見物だ。クリス・プラットは今作含め人気急上昇中だし(しかし、彼の普段のキャラもかなり好きだ、面白過ぎ(笑))、ゾーイ・サルダナ、ジョン・C・ライリー、グレン・クローズ、ベニチオ・デル・トロ…姿は出ていないが、声の出演としてブラッドリー・クーパーも出ている。(しかしいつもと声が違うように聞こえて「本当にブラッドリー・クーパー?」と思ってしまった。ロケットの声、ピッタリだった。)やっぱり大作はすごいなぁ〜。
 もちろん、マーベルなので続編が既に決定している。この面白さを超えられるどうか期待だ。しかしアメコミとは言え、これだけ十分に作り込まれた世界に魅力あるキャラクター、痛快なストーリー…2014年アメリカで興行収入が一位(違ったらすいません)になるのもよくわかる。
うめ

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