福福吉吉

ロボコップの福福吉吉のレビュー・感想・評価

ロボコップ(2014年製作の映画)
3.5
◆あらすじ◆
近未来、ロボット技術で世界にシェアを持つオムニコープ社だったが、アメリカではロボットにより人に危害を加えることを規制する法律が立ちはだかり、警察へのロボット導入が困難になっていた。そこで一部が人間であるロボット「ロボコップ」を導入させ、オムニコープ社はそれを足掛かりにロボット導入の世論を形成しようとする。そんな中、瀕死の重傷を負ったアレックス・マーフィ刑事がロボコップに選ばれてしまう。

◆感想◆
本作は「ロボコップ」(1987年)のリブート作品となっており、ストーリー、ロボコップのデザインなど全て現代的にアレンジされており、新たなるロボコップのストーリーの始まりとなっていました。

ストーリーはオムニコープ社の野望の部分と刑事アレックス・マーフィ(ジョエル・キナマン)のストーリーを上手く混在させており、オムニコープ社側に利用されるアレックスがストーリー進行とともに人間としての意思を取り戻していく展開が熱いものになっています。

アレックス・マーフィはデトロイト市警の熱血刑事で正義感の強い人物であり、相棒のジャックとともに活躍していました。また、妻子とも良好な関係であり、とても理想的な人物でした。しかし、車に爆弾を仕掛けられたため、瀕死の重傷を負い、ロボコップにされてしまいます。本作ではロボコップに記憶や感情が残っており、妻子とも再会します。従前のシリーズと異なっていてとても新鮮に感じました。

ロボコップのデザインは黒に統一された現代的なものに変わっており、動きも早くて昔ながらの動きのぎこちなさはほとんど感じませんでした。そのため、アクションシーンもただ銃を乱射するだけでなく、身体全体で動いて見せてくれるので見応え充分でした。バイクで疾走するロボコップの姿はとてもカッコ良いです。

本作ではオムニコープ社側のストーリーがかなり混みあっており、CEOのレイモンド・セラーズ(マイケル・キートン)を始めとする経営者側とデネット・ノートン博士を始めとする開発者側の攻防があり、それぞれの思惑が絡み合って醜いものとなっています。ノートン博士はアレックスの人間の部分を重視していますが、それでもレイモンドの要求によりアレックスの感情を失わせてたりしており、どちらも味方とは言いにくい人間関係でした。

従来のシリーズがロボットと人間の狭間で活躍するロボコップでしたが、本作ではかなり人間よりのものになっており、アレックス・マーフィの活躍する作品になっていたと思います。

なかなか面白かったと思います。

鑑賞日:2024年2月21日
鑑賞方法:Amazon Prime Video
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