同性間のマウンティング描写がとてつもなくキテいる前半パートが愛おしいくらい好きで、異変が起き始めて以降の後半パートはあまり好きじゃない。
綾子と由香里の2者に限っていえば、マウントを取る側は基本的に右側に配置されている。工事現場、職場、食事といったシーンではほとんど綾子が右側にいて、テニスやブランコといった高校時代を思い起こさせる場面では由香里が右側にいる。公園での長回しはとても面白くて二人の位置関係が目まぐるしく変遷しながらカメラは少し遅れながら双方を追いかけていく、ここの緊張感は最高。
異変が起き始めて以降、わかりやすい二人のシーソーゲームは周囲を巻き込みながら混沌へと向かっていく、あの唐突さは好みなんだけれど、そこからの語り口にはあまりノレず。でも劇場で体感できてほんとによかったです。
基本的にロングテイクロングショットで、カメラはほとんど被写体に寄ることはないが、被写体がカメラに寄る瞬間が2度ほどあって、あそこのおぞましさはなかなか見もの。
