Giro氏

ホドロフスキーのDUNEのGiro氏のレビュー・感想・評価

ホドロフスキーのDUNE(2013年製作の映画)
2.9
観てる間に・・・だんだん元気が出てきた
あまりのひどさに うれしくなった 大失敗だぁーっ!

デヴィッド・リンチ監督を持ち上げてからの
嬉しそうに話すホドロフスキーに爆笑ぉぉ!!
あのモナカの様な宇宙船って!?逆に見たくなる!

1974年「ホーリー・マウンテン」後に製作開始
ホドロフスキー監督は「DUNE」を読んだ事がない

LSDがいらない 預言書となる映画
総製作費1500万ドル(19億)
だがどの映画会社も 作品は完璧でも断る原因が
・ホドロフスキー監督ではダメ
・上映時間→12時間〜20時間と長い
2年の製作期間を経て 中止。

『 映画には心がある 精神も 無限の力も 大きな
志しもだ そういう映画を作りたかっただけだ 』

と話終わった後のホドロフスキーの表情がつらい。
あんなにも無邪気に 実現出来なかった映画の話を
する監督に圧倒されます。
作品に対する熱量がハンパないのは凄く伝わるし
妥協せず己のセンスを貫き通した結果が
今に至ってしまったので 難しいですね。
せめて3部作位で分けて作る事は無理だったん
でしょうか?もったいない・・・
絵コンテだけでも伝わる 神懸かっているシーンを
観たかったです・・・。


ーー以下メモーー


絵コンテ:ジャン・ジロー “ メビウス ”(漫画家)

特殊効果:ダグラス・トランブル
(2001年宇宙の旅)うぬぼれが強い男として
精神的な深みがない為 失格
ダン・オバノン(「エイリアン」の脚本)を起用

レト侯爵(去勢済):デヴィッド・キャラダイン
初対面でホドロフスキーが愛飲してる
「ビタミンE」500gを怪獣みたいに全てがぶ飲み

ポール:ブロンティス・ホドロフスキー(息子)
侯爵の血のしずくを精液に変え 膣から
子宮の中に入り 卵子にたどり着いて 爆発
“ 血のしずくで 妊娠する ”
性的快楽ではなく 精神的な歓びの結晶として誕生

銀河帝国の皇帝:サルバドール・ダリ
出演1分につき 10万ドル(1500万円)
トータル出演時間 → 3分の予定

ダリ:君は砂の中で時計を見つけたことがあるか?
ホドロフスキー:時計を見つけたことはない
でも たくさん無くした

フェイド・ラウサ:ミック・ジャガー

メンタート・ピーター:ウド・キア

ハルコンネン男爵:オーソン・ウェルズ

音楽:ピンク・フロイド

宇宙船・建物デザイン:クリス・フォス

悪役 ハルコンネンのデザイン:H・R・ギーガー

ハルコンネンの惑星の音楽:マグマ
“ はりつけにされた キリストのように感じた ”
のギーガーの感想が最高!

補足:ネコの名前 → フロール (シャム)


〜あらすじとラスト〜

SF叙事詩
砂漠の惑星 アラキス 通称 “ デューン ”
時間と空間を超越する力を与える
香料メランジが見つかる
メラジン=意識を拡張する薬物(麻薬)を巡る
争いと権力闘争を描いた物語

ラスト ポールは死によって 英雄ではなく
宇宙の意識と一体なのだと認識する
そして砂の惑星は緑の惑星として目覚める
Giro氏

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