ドランの作品は2作目です。
フランシスは登場から全開だけど、ジワジワくるという意味では母親のほうが余程怖い。同性愛という窓枠から見た、田舎の閉塞感がもはやホラーです。「普通」に固執する彼らの姿は、自分の愛に率直に生きてるトムと比べると滑稽にすら見えましたが…。
ヤレドによるサントラに「ストックホルム症候群」という曲が。ラストシーン、あれは「無事に戻れて良かったね」で済ませて良いものなのか、トムの表情に解釈の幅が広がります。彼がどこまで正気だったのか分からず、結局トムの魅力がいちばん怖い!というアレな感想に行き着くのであった。まぁドランは自分が美しいと分かってるだろうな。特に横顔。