トム・アット・ザ・ファームのsaesaeのネタバレレビュー・内容・結末

この映画でサスペンスの捉え方が変わった。身近な日常で少しずつ狂っていく人間の怖さがすごい。孤独がここまで人を追い詰めるのかと。
そして音楽。すばらしかった。音楽と映画がこんなにリンクしてるのは始めて感じた感覚。
きっと監督の意図が全てわかったわけじゃないけど、言葉ではない表現で訴えてくる演出に映画自体の強さみたいなのを感じた。説明じゃなくて表現だし、きっと観る側に委ねるところと伝えるべきところの駆け引きがいいバランスになってるんだと思う。
印象的だったのは、トムがサラに「牧場には僕が必要なんだ」って笑いながら言うところ。歯茎むき出しで。殺人のシーンより、ああいう壊れかけた人の表情のがよっぽど怖い。