ある殺人事件で、状況証拠から犯人と推測された女性がテレビやSNSで祭り上げられて本人不在のまま犯人として扱われるようになる過程を描いた作品。時代というか、いままさにこの瞬間の空気を(ちょっとやり過ぎではあるけれど)きっちりと作品の中に収めたよい作品でした。
上述のとおり、この作品ではSNS(この作品ではtwitter)の怖さが印象的に使われていたけれど、個人的にはどちらかというとテレビ局というかマスコミへの痛烈な批判のようにも見えたかな。事件をことさら面白おかしく取り上げて視聴率を稼ごうというあざとさが、結果として罪のない人を追いつめるほう助をしてしまうことを強烈に非難しているように見えました。あとは人の記憶のあいまいさと、野次馬根性というかゴシップ好きで残酷な一面もうまく演出できていたようにも感じられました。そこはすごくうまいというかよかったです。
ただ途中まではすごくおもしろかったんだけど、ラストでグッと失速してしまったようにも感じられてそこはちょっと残念でした。
@TOHOシネマズ宇都宮