他人のIDを盗んで偽造したクレジットカードで贅沢な暮らしを送るおばさん詐欺師と、彼女にカモられたせいで仕事と幸せな家庭の両方を失いかけている中年サラリーマンの珍道中を描いたコメディ映画。
おばさん詐欺師ダイアナを演じるのはメリンダ・マッカーシー。最近なにかと話題の彼女の武器は何と言ってもダイナマイトなわがままボディでしょ。この映画でも惜しげもなくぶるんぶるんさせており、彼女の(物理的にも)体当たりな演技は真顔での映画鑑賞を許してくれません。そんな彼女と失われつつある大事な物を守るために旅をするハメになる不幸な中年サラリーマン、サンディを演じるのはジェイソン・ベイトマン。善良で真面目な性格の彼ですが、自分を人生の瀬戸際に追いやったダイアナに対しては冷たくて、能天気で自己中心的な彼女の振る舞いや言動に対しても心底興味がなさそうに対処します。そんな2人の全く噛み合わないちぐはぐなやり取りが面白かったですね。物語が進むにつれて人間ドラマの要素が割合を占めだす事に違和感を覚えなくもなかったですが、ダイアナとサンディの関係性が変化して行った事を考えるとそれも当然の成り行きだと受け入れる事ができました。
今後主演する『ゴーストバスターズ(2016)』や『SPY(2015)』等の期待値の高い作品でメリンダ・マッカーシーがどんな活躍をするのか楽しみですね。
