Ritz

スター・ウォーズ/フォースの覚醒のRitzのレビュー・感想・評価

4.9
A long time ago in a galaxy far, far away....(遠い昔、はるか銀河系の彼方で…)

一瞬、劇場に完璧な静寂が起きた。まるで宇宙に放り出されたかのようだ。息ができない。ピーンと張りつめた一本の糸のようなものが目の前にあるのを私は感じた。そして、2秒後。盛大なファンファーレが絢爛に、荒々しく、威風堂々と鳴り響き、ついに新たなる冒険のサーガが幕を開けた…


「STAR WARS」 それは、ジョージ・ルーカスに栄光と繁栄をもたらした、20世紀最大にして最高のエンターテイメント。全6部作で描かれた壮大なサーガは、みる者に夢や希望、悲しみや怒り、そして、ありとあらゆる感情の極致を啓示した。登場人物と共によろこび、共に悲しむ。とてつもないスケールの冒険譚だ。しかし我々観るものが拒まれることなくその世界観に共存し、共感を得ることができる。これほど心が震え、胸が踊ることは他にあるだろうか。スターウォーズのおかげで私は幼い頃、SF(サイエンスフィクション)をS=スペース F=ファンタジーと勘違いして認識していた。いまだに書店やレンタル店などで、その手のコーナーに立ち寄ると、脳内に流れてくるのは決まってあの曲だ。それほどまでに強烈なインパクトを与えたスターウォーズだが、正直、封切りでのロードショー観賞はいままで一度もなかった。映画館では1度だけ、エピソードⅠファントム・メナスの3Dをみたことがある。高校生のころ、学校帰りに一人で見に行った記憶がある。制服姿で観賞したファントム・メナス、この後業績が振るわなかったためか続編が作られることが無かった3dシリーズをみれたというのは、いまになって思えばかなり貴重な体験であり、そして当時の自分を思い返してみるとちょっぴり恥ずかしさと初々しさもよみがえってきたりする。

歴史的第1作目:新たなる希望 の公開から、もうすぐ40年が経とうとしている。子供だましと罵られたSF映画は、もはや近未来の黙示録とも言えるべき未知の世界観であっても、スーパーリアルなディテールとクオリティを、洗練された映像と取り囲むような立体音響でみせてくれる。これは確実にSTAR WARSなしでは語ることのできない技術の革新があってのことだ。1977年に全世界の人々がうけた計り知れないほどの衝撃、そして、2015年…

生命はみな、生まれて死ぬまでの時間をコントロールすることは困難だ。しかし、あの頃をたしかに生きていた人たちはいる。青春を横臥した学生は大人になり、子供を授かり愛を育む。この世に生まれてもいなかった私は大学生になった。
続いていく時の流れ、変わり行く時代に。親から子へ、そして未来へと、繋げていくものがあるとするなら…
STAR WARSはその架け橋、そして羅針盤のようなものかもしれないと、この映画をみてそう感じた。