コーヘイ

アンビリーバブル・トゥルースのコーヘイのレビュー・感想・評価

5.0
ハル・ハートリー監督作品は、人生の些細な美しさを感じさせてくる。
身近にあるもの、誰もが考えうるもののなかにある美を面白く、おかしく、わかりやすく、そして徹底的にみせてくれる。そんな印象をうけております。
この映画は、”愛による信頼”もしくは”金による合理性”のどちらをとるかを問うた内容になっているように思います。
お金でつながる打算的な人付き合いをする人間への警鐘、”信頼”をもってしてつながる人間への肯定が描かれる。
前者はお金とは切り離すことのできない”仕事”というカテゴリー妄信し、カテゴリーにステレオタイプを持ち込むという差別を厭わない。
そのゆきつく先、エメットの滑稽な喧嘩の末路に、オードリーが危惧する「爆発」がある。
極めて属性主義的な人物に物語が領されるなか、それと対置されるように悠然と生きるジョシュの存在。
オードリーとジョシュの関係構築に、信頼や愛の何たるかをみます。
コーヘイ

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