映画っていいな

東京の恋人の映画っていいなのレビュー・感想・評価

東京の恋人(1952年製作の映画)
3.9
原節子と三船敏郎の日本映画界を代表する役者が共演した映画。原節子のパンツ姿も貴重ですし、三船敏郎の黒澤映画でよく見る人間臭い役でなくて、上品な感じのある役もまた貴重。
90分と比較的短い作品ながら大変に見応えのある作品であります。
本物の指輪を巡って、話が展開されますが、また原節子がいつもながらに透明な心の持ち主で素敵なんですよ。胡散臭い社長に指輪盗みを疑われた時に心だけは立派でありたいみたいなセリフを放つのですが、惚れます。あなたが1番心が綺麗です。
ただ、この作品で一番ハマりましたのは三船敏郎の役柄です。いつもいつも黒澤作品で人間臭さ丸出しの役ですが、心の綺麗な原節子様に感化されて、ニコッと笑って挨拶したり、エプロンして洗濯板でゴシゴシ洗濯したり、笑いが止まりませんでした。三船敏郎が、とにかく上品。思い出しただけで、笑えます。
ストーリー構成も抜群にさる事ながら、三船敏郎のお上品な役に注目してほしい作品ですね