ジーク

ローン・サバイバーのジークのレビュー・感想・評価

ローン・サバイバー(2013年製作の映画)
2.8
俗に言う対テロ戦争の最中、アフガニスタンでのターリバン幹部アフマド・シャー殺害の為に行われた「レッドウィング作戦」でアメリカ海軍特殊部隊SEALsから編成された四人チームの失敗、後退戦の実話を元に作られた作品。


まず作戦に従事し、勇敢に戦い、散ったSEALs隊員を悪く言う気は全くないです。
彼らは自分に課せられた使命を文字通り命懸けで全うし、その姿には畏敬の念を禁じ得ません。

ですが、僕はこの作品の最冒頭に入るSEALsの実映像だったり、勇敢な現地人についての最後の語りの一文のせいでどうしてもプロパガンダ映画のように捉えてしまい入り込むことが出来きれませんでした。

勿論テロ屋なんてろくなものでもないとはっきり思うし、実際作戦に従事した彼らや救ってくれた現地人は勇敢で人として立派であると思うのですが、戦争に連なる大義名分やイデオロギーはある意味ではどちらを正義と断定する事をどうしても困難にしてしまうと思うんです。
そんな中この彼らの絆や現地人の勇敢さを映画として切り取ってしまうと実話であり、かつ美しい物語なだけに、どうしてもじゃあテロ屋の全員が全員極悪人なのか?実はあの中にも恐怖統制でテロ屋に与して死んだパシュトゥーン人はいたりしなかったのか?等と僕は思ってしまうのです。

戦争映画、特に実話ベース作品の見方って本当に難しい。
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