このレビューはネタバレを含みます
大人でも、子供でもない、19歳。
今観れてよかったな、と奇遇に感謝した。
物語の主人公は、「大人」に渇望し、辟易し、焦燥する、思春期真っ只中の少年たち。
大人って、ある日突然なるものなんかじゃないのにね。日本における19歳は、成人だけど飲酒喫煙できない点から精神的にはまだ大人のつもりじゃないし、かといって未成年でもないから子供のつもりでもない、まさに狭間の時期。
大人になったら、主人公たちの野生に生きるわくわく感や、大人の愛情や過保護への反抗心に対し、親目線で見てしまうだろうし、まだ子供だったら、親の理不尽さを理解し尽くせないだろう。
最終的には、親の愛を受け入れ安堵を覚える少年たちの姿に、やはりまだ「大人」になりきれていない子たちなんだなとほっこり感じた。良い映画だった。