ありさ

チョコレートドーナツのありさのレビュー・感想・評価

チョコレートドーナツ(2012年製作の映画)
4.2
面白い素晴らしいという映画ではなくただただ心に残る悲しい映画だった

ゲイが今より厳しく見られる時代、男2人が恋に落ち、ダウン症のマルコ(ヤク中の母親から愛されていない)実の息子のように深く深く愛して叶わなかった話


心に残ったシーンはマルコの先生が尋問を受けるシーン。
ゲイに対し応援!という形ではなく、人の性や愛に決まりなどないわけであり、私はそれに対し違和感もなくただ2人を普通の親として見ていると言ったシーンである

たしかに、愛というものは2人の人間のよるモノで他人が絶対的に不可侵であるものだと思う
そのため、ゲイだから、ストレートだからではなく愛があればいいじゃないという見解
ハッとさせられた


議論が進んでいくうちに本当に守りたくて弱い存在のマルコが主題ではなくいかにま周りがゲイを差別して叩きのめすか、としており
悲しかった
どうしてそんなにゲイがダメなのだろうか、
ただたまたま好きになる相手が同性なだけで、
沢山の権利を他人に乱暴に奪われてしまうのか、
そしてどうして今までそれを長い間覆す歴史がなかったのか
LGBTものの映画を見ると毎回思う


14年もの間辛い思いをしてきたマルコに暖かい愛をを注ぎ、たった1年されど1年で本当の家族のように信頼出来る関係まで築けた2人が偉大だなと思った。それほど3人は通じあっていたのだと思う
寝る前の物語のシーンも愛に満ち溢れていて、たださり気ない毎日がどれだけ3人にとっては欲しくて堪らなくて手に入れられなかったものなのかと考えさせられた

マルコが玄関で待つシーンや荷物をまとめるシーンが健気で涙無しでは絶対に見れない

最後もかなしくて号泣だった
とてもすごい映画

アイ・アム・サムを少し思い出した


終わったあともずっと頭に残る映画、見てよかった、、!!
ありさ

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