MakoKameoka

2つ目の窓のMakoKameokaのレビュー・感想・評価

2つ目の窓(2014年製作の映画)
3.6
卒論でやっている小説『三匹の蟹』に通ずるものを感じた。冒頭に蟹が歩いていたところも、似てる。なにか影響を受けているかな?

人間としてというより、一つの生き物として、生きることに初めて向き合わされた若い二人の動揺や悲しみが描かれていた。

海にいるおじいちゃんがいい味わいで、彼は死をよく知っているからこそ生をよく知っていて、あの深い優しさも滲むのかなと思った。

「あの子たちはまだこの海のことをよく知らない」 という二つの言葉が印象的で、海が生の象徴として描かれていることがわかる。この映画には海と関係をもつ人物が描かれ、海とどう関わるか=生とどう対峙するか とリンクしていた。

裸で海を泳ぐ二人は二つ目の窓を開け、少し生に近づいていた。
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