あおみどろ

ノア 約束の舟のあおみどろのレビュー・感想・評価

ノア 約束の舟(2014年製作の映画)
3.0
凄まじく壮大な世界観と、それに反するかのように人間の醜さを感じ取れる1本。神話のエピソードである為ファンタジー要素が全面的に押し出された前半と、劈くような人間の悲鳴をbgmに繰り広げられる人類の業に噎せ返る後半。
特にノアの暴走っぷりは最早ホラー映画の領域である。神託の為に子を殺すノアと生存の為に他者を殺す地上の人類、果たして真の「悪」とはどちらなのか………「誰かこの男を殺してでも止めてくれ」と何度願ったことか。故にノアが許されるというエンドは正直納得がいってない………家族というかけがえのないものを奪おうとした彼には相応の末路があるのではないか。とてもじゃないが全員優しすぎではなかろうか………
壮大な部分は壮大に、目を背けたくなるような惨状は凄惨に。ダークファンタジーとしては割と成立している映画なのではないかと私は思う。
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